皆さんはマネーの虎という番組を覚えていますか?
10年以上前に深夜番組として大人気だったリアリティテレビ番組であり、様々なビジネスアイディアをもった志願者たちが敏腕経営者たちの前でプレゼンテーションを行い、その場で投資の否を決定されるという、リアルマネージメント企画で人気の番組でした。
そんな番組内で、敏腕経営者たち相手に健闘していた志願者たちは、10年以上たった今、一体どうしているのでしょうか?
あの番組での経験は、リアルの世界で本当に役立ったのでしょうか?
この記事では、かつて番組内でプレゼンしていた志願者たちのその後を紹介していきたいと思います。
目次
マネーの虎とはどういう番組だったか?
マネーの虎とは、2001年10月から20004年3月まで、「¥マネーの虎」という名前で放送されていた番組です。
番組の内容としては、一般人起業家が事業計画をプレゼンテーションし、投資家たる審査員が出資の可否を決定するという内容でした。
この「審査員」には名だたる企業の敏腕経営者が集められ、この審査員を番組内では「マネーの虎」と呼称し、それがそのまま番組名にもなっていたのです。
この番組には厳しいルールが設けられていました。
志願者によるプレゼンテーションに対して、「マネーの虎」と呼ばれる起業家達が自腹で現金を出資するか否かの判断を下すのが可否の内容で、虎達の出資予定額の合計が志願者の希望金額に到達すれば「マネー成立」となり、志願者は虎達からの出資金を獲得できるというシステムです。
逆に虎達の出資予定額の合計が、志願者の希望金額に到達しなければ「マネー不成立」となり、志願者は虎達からの出資金を一切受け取れずプレゼン失敗となります。
またマネー成立後でも、後日プレゼンの中に嘘や偽りが発覚したり、予定していたノルマに達しなかったりすると「マネー不成立」となり、その場合、虎達から激しい叱責を浴びせられるのが通例でした。
「マネー成立者」達の現在は?
それでは早速、マネーの虎出演者たちのその後がどうなったのかを追っていきましょう。
まずは番組内で、「マネー成立」をもぎ取った人物から3人紹介していきます。
マネー成立者のその後①黒沢文昭さん
黒沢文昭さんは、番組内で個人のお客さんを相手にしたパソコンの修理店を経営したいと、670万円の出資を求めて虎達相手にプレゼンテーションを行いました。
結果、セールスエンジニアの人件費などを希望金額に含めたため、「堀之内」社長から罵声が飛んだものの、岩井&小林社長から希望金額の半分づつを獲得することに成功。
見事に670万円の「マネー成立」となりました。
そんな黒沢さんの現在はというと、宣言通りパソコンの修理会社「株式会社バスターズ」を設立。
年商は約3600万円、FCは最大で8店舗まで拡大したそうです。
番組内で宣言した通り、自社ビルまで建てることに成功し、まさに成功者としての道を歩んでいるといえるでしょう。
マネー成立者のその後②辻康裕さん
辻康裕さんはモンゴルでタクシー会社を立ち上げたいと1752万円の出資を希望、虎達相手にプレゼンテーションを行いました。
当時のモンゴルは厳しい寒さにもかかわらず移動手段がなかったことから、タクシーの利用者が増えていると説明。
その目の付け所の良さから、1200万円の出資を引き出し、条件付きで全額の出資を受け取ることができました。
そんな辻康さんの現在はというと、2012年に維新の会に所属しながら衆院選(広島2区)に出馬していました!?
どうやら、マネーの虎終了後、モンゴルでタクシーの運転手を募集し、無事にビジネスはスタートしたようです。
月商で100万円(当時のモンゴルの価値で2000万円)を売り上げるまでに成長、当初30台だったの車は、60〜70台に増え事業として上手くいきかけたものの、モンゴルの情勢が変化し、白タク(一般市民が小遣い稼ぎのために行う個人業)が増えたことでタクシー業者が厳しくなり、会社を売却せざるを得なくなったそうです。
衆院選に落選後は大阪で事業を営んでいたそうですが、2019年4月に行われた神戸市の市議会議員選挙(東灘区・定数10)に維新の会から出馬し、17名中3位の票数で初当選を勝ち取りました。
マネーの虎での事業は失敗したようですが、テレビで顔が売れた結果、市議会議員に当選した可能性もあることから、この人もある意味成功したといえるでしょう。
マネー成立者のその後③揚田亜紀さん
揚田亜紀さんは、お昼のバラエティ番組やドラマなどで活躍していたアイドルでしたが、マネーの虎の番組出演時は仕事が少なくなり、事務所も倒産してしまったそうです。
そこで、自身の美容経験を活かし、「自家製の健康ドリンクなどを販売するカフェバーを開きたい」と虎達相手にプレゼンテーションを行いました。
持ち前のキャラクターやトークの上手さもあってか、プレゼンテーションを評価され見事に「マネー成立」。
無事に開業資金を獲得するに至りました。
しかし、番組の決めた期日までに開業が間に合わなかった為、資金援助を辞退。
開業には至りませんでした。
ところが、視聴者からの要望が集まり女性のニーズを確信したことで、その後実費でのカフェを開業しました。
お店は港区の麻布十番に「健康ドリンクバー揚田.あき」という店名でオープン。
その後、銀座に2号店を出すまでになります。
現在では歯科医師の方と結婚をし、どちらの店舗も閉店したそうですが、自力で店舗の開店にまで持って行った執念に感心させられました。
「マネー不成立者」(ノーマネー)達の現在は?
次に紹介するのは、番組の中で虎達に叱責され、残念ながらマネー不成立となった人物たちです。
そんな「マネー不成立者」の中から2人をピックアップしてみていきましょう。
マネー不成立者のその後①チャンコ増田さん
マネーの虎は2001年10月から20004年3月まで、実に様々な出演者(志願者)がいました。
元アイドルや元ジャニーズ、海外から参加した志願者もいたくらいです。
その中でも、取り分けて異彩を放っていたのがチャンコ増田さんです。
チャンコ増田さんが提案した事業は、現在、アニメ産業において浸透している抱き枕ビジネスで、実際に活動しているアイドルの抱き枕を作成しようと虎達相手にプレゼンテーションを行いました。
当然ながら虎たちの反応は悪く、「ビジネスとしては通用するが、君とは仕事をしたくない」と痛烈な一言を浴びせられ、抱き枕を使って実演するチャンコ増田さんを、会場の誰もが冷めた目で見つめていました。
当然結果は「マネー不成立者」(ノーマネー)。
特に小林社長・堀之内社長の2人には、特に厳しい言葉をかけられました。
そんなチャンコ増田さんですが、10年たった今、どうしているのかというと
どうやらオタクビジネスを再開し、成功させたようです。
彼のTwitterを確認すると、現在もオタ活動をしているのが確認できます。
マネー不成立者のその後②古坂和仁さん
最後に紹介する古坂和仁さんですが、この人は今とても有名になりました。
誰だかわかりますか?
実は「 PPAP 」で大ブレイクしたピコ太郎さん古坂大魔王だったんです。
当時、古坂和仁さんはお笑い芸人として活動していたのですが、音楽に対する想いが強く、海外で音楽活動していくことを計画していました。
そこで、番組内で自身の音楽をプレゼンテーションしたのです。
古坂さんの音楽は虎達にも評価され、「マネー成立」が期待されていたのですが、自身の生活費を出資金額に含めていたため、残念ながら「ノーマネー」となりました。
そんな古坂さんですが、「ピコ太郎」としてブレイクした現在は資産が億を超えているようです。
古坂さんは自身のTwitterでおおよその年収を暴露しており、その合計は1億1千万をこえます。
以上のことからも、マネーの虎の出演者で最も成功した人物の一人といっていいでしょう。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
こうしてみると、番組内で酷評されていた人物であっても、その後成功した出演者が多数いることがわかります。
対して、酷評していた虎達は、現在借金を抱えたり、自己破産したりと散々な目にあっているようです。
結局は人生どう転ぶかわからないということなのでしょうか。
今、成功しているこの人たちが今後どうなっていくのか、興味は尽きません。